道幅は一メートルと少しというところだが、垣根がせりだしていたり、いろんなものが路上に置かれていたりするせいで、体を横に向けないことには通り抜けられないところも何ヵ所かある。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 ページ位置:41% 作品を確認(amazon)
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路地・小道
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前後の文章を含んだ引用
......あるからだ。近所の人々はその小径をただ便宜的に「路地」と呼んでいるだけの話なのだ。「路地」は家々の裏庭のあいだを縫うようにして約二百メートルばかりつづいていた。道幅は一メートルと少しというところだが、垣根がせりだしていたり、いろんなものが路上に置かれていたりするせいで、体を横に向けないことには通り抜けられないところも何ヵ所かある。 話によれば──その話をしてくれたのは我々にとびっきり安い家賃でその家を貸してくれている僕の親切な叔父だった──「路地」にもかつては入口と出口があり、通りと通り......
単語の意味
体(からだ)
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
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狭く咽喉のようになった往来
岡本かの子 / 巴里祭
家の東側には車一台が通れるほどの側道がある。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
僕は庭のブロック屛をのりこえて「路地」に下りた。 「路地」とは言っても、それは本来的な意味での路地ではない。正直なところ、それは 何とも 呼びようのない代物なのだ。正確に言えば道ですらない。道というのは入口と出口があって、そこを辿っていけば然るべき場所に行きつける通路のことだ。 しかし「路地」には入口も出口もなく、それを辿ったところでブロック屛か鉄条網にぶつかるだけのことだ。それは袋小路でさえない。少くとも袋小路には入口というものがあるからだ。近所の人々はその小径をただ便宜的に「路地」と呼んでいるだけの話なのだ。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜
アスファルトは途切れ、俺は未舗装の山道をひたすらに自転車のペダルを漕いでいる。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
明るい陽ざしをあびて、並木の青葉も目にしみるシャンゼリゼ通り
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
この頂をちょうど巨大な擂鉢のふちをたどるように半周して
牧野 信一 / ゼーロン amazon
枕木の上にレールが並べてあって、踏切などをつけた、電車だけの道
梶井基次郎 / 路上
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