TOP > 人物表現 > 記憶 > 忘れる・思い出せない・曖昧な記憶
思い出せないのだ。僕の頭にはつぶつぶのような空白が生じている。
村上春樹 / 遠い太鼓 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
忘れる・思い出せない・曖昧な記憶
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
ここに意味を表示
忘れる・思い出せない・曖昧な記憶の表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(記憶喪失後、昔の写真アルバムを見るがはっきり思い出せない)本棚から、アルバムを出した。 記憶が最も混乱していたころ、私は何度もここに来て、ひとりで、夜中の台所でこれを開いた。 見れば見るほど近くて遠く、懐かしさやもどかしさがいつも 焦りになって襲ってきた。前世のふるさとを訪れたりしたらこういう気持ちがするのかな、と思った。 私の顔をした私が、私よりもずっと私らしく笑っていたり、もういない妹が私のスカートのすそをつかんでいたり、そういう感じ。 まるで目に見えない世界が、この世のどこか決して届かないところでそのまま息づいているようなせつない感じ。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
理由も経緯も思い出せないし、歩きながら見た光景の断片と、歩きながら考えていたことのその内容も全部忘れてしまったが、輪郭というか抜け殻のようなものは残っている。
滝口 悠生 / 死んでいない者 amazon
このカテゴリを全部見る
「記憶」カテゴリからランダム5
甘美な思い出が胸を感傷的に満たす
藤枝 静男 / 或る年の冬 或る年の夏 amazon
あのことがあって、かれこれ一年になるというのに、英子は指という字が怖かった。 新聞や雑誌をひらくと、指という字だけが向うから飛び込んで来た。その字だけ活字が違って大きく見えた。胸が痛む、という言いかたは本当である。そういうとき、英子は胸のまんなかあたりが締めつけられるように痛くなり、うっすらと冷汗をかいているのが判った。
向田邦子 / 大根の月「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
幼少年期の記憶が軀(からだ)の中を風のように通り抜ける
吉行 淳之介 / 砂の上の植物群 amazon
同じカテゴリの表現一覧
記憶 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ