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(猟犬達は)あらしに吹かれて飛ぶ稲穂のように、八方から次郎へ飛びかかった。
芥川龍之介 / 偸盗 ページ位置:68% 作品を確認(青空文庫)
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襲う・襲いかかる・飛びかかる
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前後の文章を含んだ引用
......宵よいのうちから餌食にして、互いにきばをかみながら、そのちぎれちぎれな肉や骨を、奪い合っているところへ、来たのである。  犬は、新しい餌食を見ると、一瞬のいとまもなく、あらしに吹かれて飛ぶ稲穂のように、八方から次郎へ飛びかかった。たくましい黒犬が、太刀たちの上をおどり越えると、尾のないきつねに似た犬が、後ろから来て、肩をかすめる。血にぬれた口ひげが、ひやりとほおにさわったかと思うと、砂だらけな足の......
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