TOP > 風景表現 > 水面・水中・水辺 > 池・湖・沼・水たまり
古池が、今始めて見る古洞 のように認められて
岡本かの子 / 金魚撩乱 ページ位置:96% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
池・湖・沼・水たまり
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......魚池の青い歪 みの型を、太古の巨獣 の足跡のように感じ、ぼんやりとその地上の美しい斑点に見とれていた。陽が映り込んで来て、彼の意識もはっきりして来ると、すぐ眼の前の古池が、今始めて見る古洞 のように認められて来た。それは彼の出来損じの名魚たちを、売ることも嫌い、逃しもならぬままに、十余年間捨て飼いに飼っておいた古池で、宗十郎夫婦の情で、ときどき餌を与えられていたので......
ここに意味を表示
池・湖・沼・水たまりの表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
池は夕日に照らされ、銹(さ)びた古代の銅鏡のような鏡面に、金閣の影をまっすぐに落していた。
三島 由紀夫 / 金閣寺 amazon
人生の帰り路にでも行きあたっているような荒涼とした夜の湖の景色であった。
林 芙美子 / 松葉牡丹「林芙美子全集〈第13巻〉晩菊・松葉牡丹 (1951年)」に収録 amazon
薄い霧が森の奥からにじみ出るように湖岸の道に漂う
原田 康子 / 挽歌 amazon
このカテゴリを全部見る
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
自分が近づけば、水の面が小砂を投げたように痺れを打つ。
鈴木 三重吉 / 千鳥 amazon
道を堰かれた波が、海坊主の頭みたいにまるくもりあがっては、さっと砕けてしぶきを飛ばす
中 勘助 / 銀の匙 amazon
上を歩いてでも渡れそうに思わせた海の匂い
竹西 寛子 / 猫車「兵隊宿 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
酢っぱくって渋くって泡の立つ葡萄酒のような、コクの強い、野蕃な海
梶井基次郎 / 海 断片
白い牙のような波の歯をむきだしている冷たい海
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
同じカテゴリの表現一覧
水面・水中・水辺 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ