有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:18% 作品を確認(青空文庫)
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枯れ葉・葉が散る
強風・暴風
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前後の文章を含んだ引用
......れるのもかまわず空を仰いで見た。漆 を流したような雲で固くとざされた雲の中に、漆 よりも色濃くむらむらと立ち騒いでいるのは古い杉 の木立 ちだった。花壇らしい竹垣 の中の灌木 の類は枝先を地につけんばかりに吹きなびいて、枯れ葉が渦 のようにばらばらと飛び回っていた。葉子はわれにもなくそこにべったりすわり込んでしまいたくなった。 「おい早くはいらんかよ、ぬれてしまうじゃないか」 倉地がランプの灯 をかばいつつ家の中からどなるのが......
単語の意味
類・類い(たぐい)
靡く(なびく)
灌木・潅木(かんぼく)
類・類い・・・同じ程度のもの。同じ種類のもの。同類。同種。比(比い)とも書く。
靡く・・・1.草や藻、布などの長くて軟らかいものが、水や風の流に従って横に動く。
2.権力者の意思や命令に従う。また、女性が男性の言うことを受け入れる。
2.権力者の意思や命令に従う。また、女性が男性の言うことを受け入れる。
灌木・潅木・・・人の背より低い木。背の低い木。低木(ていぼく)。⇔高木(こうぼく)。喬木(きょうぼく)。
「灌・潅」は、「こんもりと群がり生える」さまをあらわす字。
「灌・潅」は、「こんもりと群がり生える」さまをあらわす字。
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枯れ葉・葉が散るの表現・描写・類語(秋のカテゴリ)の一覧 ランダム5
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強風・暴風の表現・描写・類語(風のカテゴリ)の一覧 ランダム5
バグダッドは風の強い町だった。それも、東京のように、高層ビルにぶつかって 癇 が立ったような風とは違い、荒涼とした無人の土地を吹き抜けてきた、乾いた大波のような風だった。 その風が、日々の爆発の黒煙を、清掃員のような馴れた面持ちで片づけてしまう。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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「秋」カテゴリからランダム5
稜線のもっと向こうの遠い空に、秋の気配を感じさせる薄い雲が掛かっているのが見えた。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
やんまが一疋 止まって、羽を山形に垂れて動かずにいる。
森鴎外 / 阿部一族
「風」カテゴリからランダム5
裾前が、風に動いて、黄色な裏地を見せていた。
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 amazon
西風がわずかに乾いた砂をさらさらと掃くようにして吹いている。
長塚 節 / 土 amazon
誰かが教室のドアを開けた。冷たい空気が、愛子の頰を叩く。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
氷のような冷たい風がぴゅうぴゅう吹き荒 んでいる
芥川龍之介 / 杜子春
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