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(猫の耳は)竹の子の皮のように、表には絨毛 が生えていて、裏はピカピカしている。
梶井基次郎 / 愛撫 ページ位置:1% 作品を確認(青空文庫)
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(動物などの)毛並み
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猫の耳というものはまことに可笑 しなものである。薄べったくて、冷たくて、竹の子の皮のように、表には絨毛 が生えていて、裏はピカピカしている。硬 いような、柔らかいような、なんともいえない一種特別の物質である。私は子供のときから、猫の耳というと、一度「切符切り」でパチンとやってみたくて堪 らなかった。これは残酷な空想だろうか? 否。まったく猫の耳の持っている一種不可思議な示唆 力によるのである......
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