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何かを考えようとすると、僕の頭は固くてはりのあるガス状のものでいっぱいになった。そして両側のこめかみがひどくだるくなった。昨夜うまく寝つけなかったのと、五月のはじめにしては暑すぎる気候のせいと、そしてあの奇妙な電話のせいだ。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 ページ位置:44% 作品を確認(amazon)
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頭が働かない
暑い・蒸し暑い
寝不足
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前後の文章を含んだ引用
......に何度も出入りしていたのか、僕には見当もつかなかった。僕だってそれまでに一度しかその「路地」を歩いたことはなかったし、彼女はただでさえ蜘蛛が嫌いなのだ。 しかし何かを考えようとすると、僕の頭は固くてはりのあるガス状のものでいっぱいになった。そして両側のこめかみがひどくだるくなった。昨夜うまく寝つけなかったのと、五月のはじめにしては暑すぎる気候のせいと、そしてあの奇妙な電話のせいだ。 まあいい、と僕は思った。とにかく猫を探そう。そのあとのことはまたそのあとで考えればいい。それに家にじっとして電話のベルを待っているよりは、こうして外を歩きまわ......
単語の意味
顳顬・蟀谷(こめかみ)
顳顬・蟀谷・・・頭蓋の側頭部のあたり。耳の上で、目のわき、髪の生え際のところ。この部分には下顎骨につく側頭筋があって、歯をかみしめると動く。米を噛むと動くところ(米噛)だからいう。顳顬(しょうじゅ)。
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頭が働かないの表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
頭には脳味噌のかわりに、冷凍されたレタスが収まっているみたいだ。レタスを冷凍してはいけないということを知らない人間がどこかにいるのだ。一度冷凍されて解凍されたレタスは、ぱりぱりとした食感を失ってしまう。それこそがおそらくはレタスにとっての最良の資質であるというのに。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
頭脳が氷点下の泥沼のように凍結して、一時活動を停止する
木山 捷平 / 白兎・苦いお茶・無門庵 amazon
判断力は、ヒューズが切れるようにぷつんと停止してしまいます
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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暑い・蒸し暑いの表現・描写・類語(気温のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(七月もなかばを過ぎた暑い晩)湿った熱気が腐れ 藻 のように体にまとわりつく晩だった。
浅田次郎 / 角筈にて「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
木製のブランコで遊びたがったが、座面は火傷するほど熱くなり、夕刻、それが和らぐまで待たなければならなかった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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寝不足の表現・描写・類語(睡眠・眠る・寝るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
夜の眠りが浅いせいで慢性的な眠気が一日中とれない。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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「気温」カテゴリからランダム5
膝小僧が破れるように寒くてどうにもならない。
林芙美子 / 新版 放浪記
夢野久作 / ドグラ・マグラ
37度だぜ、37度。夏にしても暑すぎる。これじゃオーブンだ。37度っていえば一人でじっとしてるより女の子と抱き合ってた方が涼しいくらいの温度だ。信じられるかい?
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
「思考・頭の中の状態」カテゴリからランダム5
悪を犯したという明瞭な意識は《…略…》勲章のように、それは私の胸の内側にかかっていた。
三島 由紀夫 / 金閣寺 amazon
画を描いている時は、自分の周りの時間だけが進んでいて、描き終わったその瞬間に過ぎ去っていた分の時間をぐんと飛び越える気がする。
朝井 リョウ / 僕は魔法が使えない「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
「睡眠・眠る・寝る」カテゴリからランダム5
尋恵は寝入りばなに目を覚ました。一瞬、姑が呼んだのかなと寝ぼけた頭で考えたが、すぐにあり得ないことと気づいた。 上が騒がしい。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
目が覚めると、夢の雰囲気から自分だけ追い出された冬の朝だった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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