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(バイト先だったベリーズの思い出がよく頭によぎる)感傷的になるのは、暇だからだ。 精神的に 弛緩 していると、思い出が亡霊となって満ちてくる。ここちよいが、すぐに飽きる。早くすませたくて強烈な再現の強い光の中に一瞬意識を飛び込ませてはすぐに帰ってくるのだが、このところベリーズの事はまだいつでもぼんやりと私のまわりを取り巻いているような気がした。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:32% 作品を確認(amazon)
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思い出・思い出に浸る
感受性が豊か・傷つきやすい
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前後の文章を含んだ引用
......ないえたいの知れない状態の私を雇ってくれたのだ。 ちょうど冬だった。 新しい私が新しい人生の第一歩としてあの店に立ったのは。窓から細い枯れ枝を眺めていたのは。 感傷的になるのは、暇だからだ。 精神的に弛緩していると、思い出が亡霊となって満ちてくる。ここちよいが、すぐに飽きる。早くすませたくて強烈な再現の強い光の中に一瞬意識を飛び込ませてはすぐに帰ってくるのだが、このところベリーズの事はまだいつでもぼんやりと私のまわりを取り巻いているような気がした。 本屋は、ばかばかしいほど混んでいて、学生やらOLやらでごったがえしていた。人をかきわけて本をたくさん選んだ。 簡単なフランス語会話の本、パンの本、雑誌、いろい......
単語の意味
感傷(かんしょう)
感傷的(かんしょうてき)
感傷・・・心を痛めること。心が感じやすく、傷つきやすいこと。
感傷的・・・心が感じやすく涙もろいさま。センチメンタル。
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(曲を聴いて昔の友達の姿が、)びっくりするほど鮮やかに、立体的に浮かび上がってきた。まるでそこにあったいくつかの美しい瞬間が、時間の正当な圧力に逆らって、水路をひたひたと着実に遡ってくるみたいに。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
美しく昇華された思い出が体をやさしく刺激する
山田 詠美
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感受性が豊か・傷つきやすいの表現・描写・類語(ものの性質・特徴のカテゴリ)の一覧 ランダム5
心の柔らかい昭はとうとう泣き出して
吉本 ばなな / 血と水「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
海のように敏感すぎる心持ち
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
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話を聞いているとたしかに便利そうではあったが、その原理は僕にとってはフィンランド語の動詞変化と同じくらいよくわからなかった。
村上春樹 / ファミリー・アフェア「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
私のこころからは千万里も遠い
林芙美子 / 新版 放浪記
ピックルスの空瓶につめこまれた蟻の巣ほどの値打もない
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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刻下の労苦がどこかに押しやられ、濾過(ろか)された花のように思い出だけが浮かぶ
本庄 陸男 / 石狩川〈上〉 amazon
ざわめきが、ぱたりと潮騒を聞かなくなった後の空虚のように耳もとに残る
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
いつ忘れてもおかしくないくらい、遠くてあやふやな記憶だった。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
自分の遠い過去をのぞき込むようにさびしい心の中にもこう思う。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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