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電話のベルが十二回鳴ったが、僕は受話器をとらなかった。ベルが鳴りやんだあとも、その余韻は部屋の淡い夕闇の中にちりのように漂っていた。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 ページ位置:92% 作品を確認(amazon)
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電話の音・電話が鳴る・着信
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前後の文章を含んだ引用
......にかく僕はやるだけのことはやったのだ。 家に戻ると僕は乾いた洗濯ものをとりこみ、簡単な食事の用意をした。それから居間の床に座り壁にもたれて夕刊を読んだ。五時半に電話のベルが十二回鳴ったが、僕は受話器をとらなかった。ベルが鳴りやんだあとも、その余韻は部屋の淡い夕闇の中にちりのように漂っていた。置時計がその硬い爪先で空間に浮かんだ透明な板を叩いていた。まるで機械仕掛けの世界のようだな、と僕は思った。一日に一度ねじまき鳥がやってきて、世界のねじを巻いてい......
単語の意味
淡い(あわい)
夕闇(ゆうやみ)
余韻・余韵(よいん)
淡い・・・味や色や香りなどが薄い。光や形がぼんやりしている。
夕闇・・・日が沈んで、月が出るまでの間の薄い暗闇。夕方、月がなくて暗いこと。
余韻・余韵・・・1.余(あま)った韻(いん[=似たような響き])。余った音。鐘をついた後などにある、音が鳴り終わった後にも残っている響き。「韻」と「韵」はどちらも訓読みで「ひび(き)」と読め、「音」を意味する字。「余音」とも書く。余響(よきょう)。
2.1が転じて、事が終わったあとも残る風情や味わい。また、詩文などで言葉で直接あらわされていない趣(おもむき)。余情(よじょう)。
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ル、ルン。  突然電話のベルが鳴った。
阿刀田 高 / 捩れた夜「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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国際電話特有の、あの音がぷつぷつとぎれる感じ
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
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