(人力車)幌 にのしかかって来る風に抵抗しながら車は闇 の中を動き出した。
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:17% 作品を確認(青空文庫)
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風を受ける
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前後の文章を含んだ引用
......が大事らしく見やられた。車夫が梶棒 をあげようとする時女将 が祝儀袋をその手に渡すのが見えた。 「さようなら」 「お大事に」 はばかるように車の内外 から声がかわされた。幌 にのしかかって来る風に抵抗しながら車は闇 の中を動き出した。 向かい風がうなりを立てて吹きつけて来ると、車夫は思わず車をあおらせて足を止めるほどだった。この四五日火鉢 の前ばかりにいた葉子に取っては身を切るかと思われるよう......
単語の意味
幌(ほろ)
幌・母衣(ほろ)
幌・・・雨はほこりなどを避けるために、車にかけるおおい。
幌・母衣・・・雨風や、光、埃などを防ぐために、馬車や人力車にかけるおおい。
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潮風は誰の指よりも心地よくサユリのうなじを撫でた
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
風が強く小屋の窓に貼られたベニヤ板が、音を立てて撓っている。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
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ヒューヒューと風の叫び
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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体中にすごいGがかかってくる。内臓や目の玉がつぶれるような苦しみが同時に襲ってくる。このGの苦しみは味わったことのないものには理解出来ないだろうが、まさに死ぬほどの苦痛だ。自分の体に数百キロの重石がのしかかるようなと言えばわかるかな。背筋と腹筋を鍛えていないものは背骨が折れる。顔面の筋肉は後ろに引っ張られ、人間の顔ではなくなっている。眼球もものすごい力で押さえつけられ、 骸骨 みたいに目の玉がぽっかりとへこんでしまうのだ。視界は急速に狭まり、まるで望遠鏡を逆さに 覗いているような感じだ。
百田尚樹「永遠の0」に収録 amazon
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