病室の表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
陰気な、暗い重症患者室
松本 清張 / 与えられた生「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
病室の中央には、十分に乾燥したシーツでたっぷりと包まれたベッドがあった。それは大きな白い動物がうずくまったように重そうだった。クリーム色の壁紙でおおわれた病室で、ベッドの白さがくっきりと浮かび上がっていた。いろいろなものが、その白く盛り上がったベッドを中心に配置されていた。普通の家の寝室やホテルのベッドと違って、それはもっと意味深いもののように思えた。ベッドの周りに病室があるような感じがした。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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落書だらけの汽船の待合所
林芙美子 / 新版 放浪記
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(病室から見る外の景色)破れた窓の間から大学の構内をクリーム色に光った自動車がゆっくりと登ってくるのが見えた。第二外科の正門にとまったその車に、一人の見習医官を従えて、国民服を着た小柄の太った男が乗りこんだ。ドアがしまる。車はすべるように走りだす。鉛色の路を消えていく。人影のない夕暮の大学構内での 颯爽 としたそれらの動きは確かにこの暗い研究室やみすぼらしい病室や、その病室で身を横たえている患者たちとは違った世界の出来ごとのようだった。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
病院の窓々にはうるんだ灯がともり、港にはいる満艦飾の船のように見えた
遠藤 周作 / 海と毒薬 amazon
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