少女の叫び声が弱って来た。次第次第に糸のように甲走 って
夢野久作 / ドグラ・マグラ ページ位置:2% 作品を確認(青空文庫)
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叫び声(叫ぶ)・わめく
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前後の文章を含んだ引用
......ポの記憶の中に、空 っぽの私が生きている。それがアラレもない女の叫び声に逐 いまわされながら、ヤミクモに藻掻 きまわっているばかりの私であった。 そのうちに壁の向うの少女の叫び声が弱って来た。次第次第に糸のように甲走 って来て、しまいには息も絶え絶えの泣き声ばかりになって、とうとう以前 の通りの森閑とした深夜の四壁に立ち帰って行った。 同時に私も疲れた。狂いくたびれて、考えくたび......
単語の意味
甲走る(かんばしる)
叫ぶ・号ぶ(さけぶ)
甲走る・・・細い声がキンキンと高く響く。
叫ぶ・号ぶ・・・1.何かを訴えるために、大きな声を出す。大声を発する。大声で言う。
2.世間に向かって強く主張する。強く訴える。
2.世間に向かって強く主張する。強く訴える。
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女がいきなり細い首をたてて嘶(いなな)くように一声叫ぶ
黒井 千次 / 群棲 amazon
叫び声はまるで 唄 でも歌っているように続いた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
ふたつの肺いっぱいの息を使いきるまで喚いた。
朝井 リョウ / 僕は魔法が使えない「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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「声・口調」カテゴリからランダム5
小声ながら腸(はらわた)を絞るような声で呼び懸ける
二葉亭 四迷 / 其面影 amazon
(その声には)厚みと艶と、微かに鼻にかかる柔らかさがある。
小川 洋子 / 仮名の作家「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
口調は絶望を叫ぶようでもあった。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
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