（杏仁豆腐の高貴な残り香）竜宮城の乙姫様のお肌の香りはきっとこんな香りだろうな、と思わせるような香り

杏仁豆腐を口に入れて飲み込むとうっとりし、うっとりしたあとなんとなく女性的な気分になる。なんとなくナヨナヨしてしまう。杏仁豆腐をスプーンですくいあげる小指がいつのまにか立っている。

いまから二十年ほど前までは、杏仁豆腐はどこにも売ってなかった。デパートでさえ売ってなかった。ではどこでとうやって食べるのかというと、高級中華料理店に行って食べるよりほかなかった。高級中華料理店でコース料理を食べると、最後のデザートとして出てくるのが杏仁豆腐だったのである。

杏仁豆腐は白磁を思わせるような白一色。清潔、無垢、清浄。すべすべした白いお肌、ふるふるしたその物腰、ぬめぬめと湿った舌ざわり、にょろにょろした立ち居振る舞い、にゅるにゅるした腰のくねり、飲物ではなく、噛みものでなく、媚態さえ感じさせて舞台の袖に消えていく雅やかなその風情、そしてかすかな残り香。

レンジで３秒、チンする。フォンダンショコラのようにとろとろに溶けたチョコを心ゆくまで楽しむ。

マカダミアナッツはアーモンドよりも油分が多いため、ジューシーかつ深みのある味わいが癖になる

小粒でソフトでとてもカラフル

グミにも色々あるが、私が好きなのは、固いグミ。口に入れた瞬間の頼もしさ、噛みしめたときのガッツリとした歯ごたえ、飲み込むときのゴロリとしたのどごしがいい。

秋のぶどうパフェ、６３０円。大粒のぶどうと紫色のシャーベットが、いかにもさわやかな酸味でおいしそう。交互に挟まれた生クリームとぶどう色のケーキスポンジが縞模様を作り、トップには宝石のような大粒のぶどうを三つうずたかく積んでいる。このぶどうパフェは、いちごパフェやフルーツパフェのような目をひくあざやかな華やかさ、またはチョコパフェなどからかもしだされる王道の安心感はない。しかししずんだ紫色の粒はどこかしっとりした大人の落ち着きがあり、これからやって来るアンニュイな秋の季節にぴったり。