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桜の花はすぐに散るから愛しいのです。消えていくほうがよほど良いというのも多いのではないでしょうか。別れた恋人との思い出、大雨の後の川の濁流、天才が一夜限りに吹いたアルトサックスのアドリブ、友人同士のその場限りの会話、一瞬にして消えていくから大切なのです。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 ページ位置:23% 作品を確認(amazon)
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桜が散る
儚い(はかない)・もろい
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......ムです。これがデータベースに保存される。恐ろしい時代です。すべてを記録して残そうとしています。記録は善でしょうか? 保存や保管は賞賛されるべきことでしょうか? 桜の花はすぐに散るから愛しいのです。消えていくほうがよほど良いというのも多いのではないでしょうか。別れた恋人との思い出、大雨の後の川の濁流、天才が一夜限りに吹いたアルトサックスのアドリブ、友人同士のその場限りの会話、一瞬にして消えていくから大切なのです。銀行強盗を見たこともすぐに忘れるべきでしょう。携帯電話に残るメールの履歴など糞食らえですよ!」 バッグのチャックが閉じられる音がする。久遠が成瀬に向かってボスト......
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桜が散るの表現・描写・類語(春のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(桜の花びらは)くるくる舞いながら、または子供の頬に涙がころげ落ちるように、無造作に落下していた。
富岡 多恵子 / 花「富岡多恵子集〈3〉小説(2)」に収録 amazon
貝殻のように白く光るのは、大方 さっきの桜の花がこぼれたのであろう。
芥川龍之介 / 運
ほろほろと散る墓畔の桜。
岡本かの子 / 雛妓
(散った桜の花びらが)点々と白い色をこぼしている。
芥川龍之介 / 運
(花見)雨が降って来て、濡れた顔に桜の花弁がへばりついた。赤みのまったくない薄汚れた花であった。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
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儚い(はかない)・もろいの表現・描写・類語(印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
一陣の風であえなくも散っていく桜の花びらのように、その姿を消してしまう
新渡戸稲造 訳:岬龍一郎「いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 (PHP文庫)」に収録 amazon
絹糸のようにデリケート
岡本かの子 / 巴里のキャフェ
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春の空気は漠然と重く、そして皮膚をむずむずとさせた
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
境内の樟(くすのき)が、若葉の季節には、緑という黄金色に輝いて、初夏の空の蒼(あお)によく映える
永井 路子 / うたかたの amazon
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