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およそ人間において何が見苦しいと云って口を開けて寝るほどの不体裁はあるまいと思う。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:34% 作品を確認(青空文庫)
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眠っている姿
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前後の文章を含んだ引用
......しい。赤い本と並んで例のごとくニッケルの袂時計 が春に似合わぬ寒き色を放っている。 細君は乳呑児 を一尺ばかり先へ放り出して口を開 いていびきをかいて枕を外 している。およそ人間において何が見苦しいと云って口を開けて寝るほどの不体裁はあるまいと思う。猫などは生涯 こんな恥をかいた事がない。元来口は音を出すため鼻は空気を吐呑 するための道具である。もっとも北の方へ行くと人間が無精になってなるべく口をあくまいと倹約......
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眠っている姿の表現・描写・類語(睡眠・眠る・寝るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
あれ程の物凄い、息苦しい声を立てて泣き狂った人間とは、どうしても思えないその眠りようの平和さ、無邪気さ……
夢野久作 / ドグラ・マグラ
泰子は麻酔にかかった患者みたいに口をなかば開いて、コウ、コウと荒い寝息を立てて眠っている。唇から一筋よだれが漏れて枕を濡らしていた。
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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目を閉じるといろいろな音が聞こえてきた。博士のいびき、毛布の衣擦れ、氷の溶ける気配、ルートの寝言、ソファーの軋み。二人の発する音たちは、発熱のアクシデントを忘れさせ、私を安堵させ、眠りに導いてくれた。
目が糊づけにされたように渋って来た。のめるようにひたすら眠い。
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
丸一昼夜眠っていない 朦朧 とした感覚をとおして、
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
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