TOP > 人物表現 > 性格・態度 > 照れ屋・引っ込み思案・内気な性格
こんなに淋しいのになぜ人間が嫌いなのだろう? こんなに淋しいのに人間が嫌いなら、いったいどうすればいいのだろう?
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:6% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
照れ屋・引っ込み思案・内気な性格
孤独・一人ぼっち
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......形に浮かび上がっている。下の階の台所から甘辛い煮物のにおいが漂ってくる。 なぜこんなに淋しいのだろう? 部屋の戸口に立ち止まり、そのままドアの枠に肩をもたせる。こんなに淋しいのになぜ人間が嫌いなのだろう? こんなに淋しいのに人間が嫌いなら、いったいどうすればいいのだろう? 陣治、あの男、帰ってこなければいいのに。あの男が嫌いだ。何ひとつ与えてくれない。与えるふりをして十和子の何かを掠め取っていく。陣治が嫌い。死ぬほど嫌い。それな......
ここに意味を表示
照れ屋・引っ込み思案・内気な性格の表現・描写・類語(性格・態度のカテゴリ)の一覧 ランダム5
棒切れに突かれた蝸牛(かたつむり)みたいに恐ろしく引込み思案を初めた
相馬 泰三 / 六月 amazon
(心を開かない)そうすんなりとは心を開かなかったでしょう。岩に張りついた牡蠣が簡単には殻を開かないのと同じように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
野菜炒めと餃子を注文した後で、すぐにバッグから小説を取り出して読む態勢をとる。本は隠れ蓑 だ。ページに視線をつなぎとめている限り、周囲の人間が十和子を見逃してくれるような安心感がある。透明人間でいたい、それが外での十和子の基本的願望だ。透明性を保ち、誰の注意も惹かないでいるための仕草がおのずと身についている。機械的に文字を追ううち、だが、すぐに餃子がくる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
孤独・一人ぼっちの表現・描写・類語(寂しい・喪失感のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(仲よしグループから当然の絶縁を宣告され、思い当たることがない心境)どう言えばいいんだろう、まるで航行している船のデッキから夜の海に、突然一人で放り出されたような気分だった《…略…》誰かに突き落とされたのか、それとも自分で勝手に落ちたのか、そのへんの事情はわからない。でもとにかく船は進み続け、僕は暗く冷たい水の中から、デッキの明かりがどんどん遠ざかっていくのを眺めている。船上の誰も船客も船員も、僕が海に落ちたことを知らない。まわりにはつかまるものもない。そのときの恐怖心を僕は今でも持ち続けている。自分の存在が出し抜けに否定され、身に覚えもないまま、一人で夜の海に放り出されることに対する怯えだよ。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
本当はちっとも死にたくはないのに、私はあのひとに、死ぬかもしれないと云う手紙を書きたくなった。
林芙美子 / 新版 放浪記
このカテゴリを全部見る
「性格・態度」カテゴリからランダム5
棒切れに突かれた蝸牛(かたつむり)みたいに恐ろしく引込み思案を初めた
相馬 泰三 / 六月 amazon
さとみは二十歳だったが、話しているときはそれよりもずっとおとなびて見え、表情の動きを 停めると、幾分不良がかった高校生みたいに見える
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
「寂しい・喪失感」カテゴリからランダム5
異邦人のような寂しい気持
稲垣 足穂 / 弥勒 amazon
同じカテゴリの表現一覧
性格・態度 の表現の一覧
寂しい・喪失感 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ