新巻き鮭 の一片一片を身をはがして食べるのも甘味 い。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:25% 作品を確認(青空文庫)
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鮭(鱒)
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前後の文章を含んだ引用
......(一月×日) 毎朝の芋がゆにも私は馴れてしまった。 東京で吸う赤い味噌汁はなつかしい。里芋のコロコロしたのを薄く切って、小松菜を一緒にたいた味噌汁はいいものだ。新巻き鮭 の一片一片を身をはがして食べるのも甘味 い。 大根の切り口みたいな大阪のお天陽様ばかりを見ていると、塩辛いおかずでもそえて、甘味い茶漬けでも食べて見たいと、事務を取っている私の空想は、何もかも淡々しく子供......
単語の意味
甘味(あまみ・かんみ)
鮭・鮏(さけ)
甘味・・・味覚のひとつで、あまい味。あまい食べ物。あまさの程度。
鮭・鮏・・・サケ科、北洋にすむ大形の魚。秋、自分の生まれた川をさかのぼって卵を産む。薄い紅色の肉は美味、卵は筋子やイクラとして食用にされる。
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鮭(鱒)の味、おいしさを伝える表現・描写(魚類のカテゴリ)の一覧 ランダム5
塩鮭をジッと見ていると、なんだか哀れで涙が滲んでくる。《…略…》暗く落ちくぼんで悲しみをたたえたような目。恨みごとをつぶやいているように軽く開かれた口。憤懣やるかたないといったふうに突き出された下くちびる。依怙地そうに張っているエラ。陰険そうに突っ張った鼻柱。そして全身に漂う孤独感。 見ているうちに、なにかこう、暗い気持ちになっていくのを押しとどめることができない。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
新巻き鮭 の一片一片を身をはがして食べるのも甘味 い。
林芙美子 / 新版 放浪記
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世の中には、前述のように、身の毛もよだつように嫌いなひとが案外多い。この嫌いなのにも、二通りある。さばや、いわし、さんまのような青魚を嫌いなひとと、焼けば食うが、みそ煮だけはごめんだというのとがある。
山本 嘉次郎 / 洋食考―食べものダンディ学 amazon
汚れ知らぬ渓流の気品あふれた貴婦人
草川 俊 / 日本飲食考 amazon
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