服の上から二つの乳房が揺れるのがわかる

つい胸に視線がいってしまう。大きな渦巻きの中心につい目がいってしまうのと同じように。

女のふっくらとした重味のある乳房を柔らかく握って見て、云いようのない快感を感じた。それは何か値うちのあるものに触れている感じだった。軽く揺すると、気持のいい重さが 掌てのひら に感ぜられる。それを何と云い現わしていいか分らなかった。 「豊年だ！　豊年だ！」と云った。 　そう云いながら、彼は幾度となくそれを揺す 振った。何か知れなかった。が、とにかくそれは彼の空虚を満たしてくれる、何かしら唯一の貴重な物、その象徴として彼には感ぜられるのであった。

二つの乳房はシンメトリーに、それ自身の重みで下部へ垂れ、それぞれ薄い陰翳を作っている

乳房の盛り上がった半球の上は、青い静脈が透けて見える

まっ白い乳牛のそれのような乳房の先には、黒い、大きな乳嘴が突き出ていた

柔らかい乳の下で心臓がなっている

小柄だが乳房は白く豊か。しかし既に二児を哺育した乳嘴は黒い。

（乳首）豊穣な稔りを約束する（乳）腺や神経が絹糸ほどの細さで眠っている

興奮で汗ばんだ乳房