画学生の吉田さんが一人で遊びにやって来た。写生に行ったんだと云って、十号の風景画をさげて、絵の具の匂いをぷんぷんただよわせている。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:12% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......事は、よれよれに荒 んで来るようだし、男に食わせてもらう事は切ないし、やっぱり本を売っては、瞬間瞬間 の私でしかないのであろう。夕方風呂から帰って爪をきっていたら、画学生の吉田さんが一人で遊びにやって来た。写生に行ったんだと云って、十号の風景画をさげて、絵の具の匂いをぷんぷんただよわせている。詩人の相川さんの紹介で知ったきりで、別に好きでも嫌いでもなかったけれど、一度、二度、三度と来るのが重なると、一寸 重荷のような気がしないでもない。紫色のシェードの......
単語の意味
風景(ふうけい)
風景・・・自然の景色。目の前に広がる眺め。その場の情景。
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繁栄のおこぼれを頂戴して遊びほうけている大学生
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
新しい制服の生徒たちの群れを眼を細めて眺めていた。まるで自分の子供たちが家へ帰って来たのを門に立って待っている父親のようにゆたかな楽しい気持であった。
石川 達三 / 三代の矜持 (1961年) amazon
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当初の印象を言えば、性格のおとなしそうな無口な娘だった。だが、それだけにどこか心の 裡 を他人に明かさない〝陰の部分〟を抱いているふうな様子がなくもなかった。 その印象は今でもずっと続いている。一緒に暮らしていても、濁った水底を透かすようなもどかしさを覚えることがある。
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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