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広い廊下には天窓があって、やはり光にあふれている。  ひとりで昼間、こんなところに寝ていると、そして四角く天井に映る陽の光を見ていると、何だかずるをして保健室に来ているみたいな気がした。目を閉じると、本当にその気になる。休み時間の廊下の雑然とした響きや、チャイムと共にそれがぴたりとおさまってしまう音の幻を心地よく感じていた。  そういうとき、魂は丸ごとかえってゆく。  子供のころの、後ろめたくて気持ちいいあの眠りに。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:1% 作品を確認(amazon)
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昼寝・居眠り・うたた寝 門・扉・窓・戸
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前後の文章を含んだ引用
......た一部屋になっていて、大きな窓がある。開け放すと裏の海岸がよく見えて、贅沢だ。乾いた風がそよそよと入ってきて、安っぽいホテルの白いレースカーテンを揺らしている。広い廊下には天窓があって、やはり光にあふれている。 ひとりで昼間、こんなところに寝ていると、そして四角く天井に映る陽の光を見ていると、何だかずるをして保健室に来ているみたいな気がした。目を閉じると、本当にその気になる。休み時間の廊下の雑然とした響きや、チャイムと共にそれがぴたりとおさまってしまう音の幻を心地よく感じていた。 そういうとき、魂は丸ごとかえってゆく。 子供のころの、後ろめたくて気持ちいいあの眠りに。 うとうとしていた。白いカーテンが残像となって夢の画面にぱたぱたと揺れていた。鳩のようにも、旗のようにも見えた。 そうしてゆっくりと本格的な眠りがしみこんできた......
単語の意味
雑然(ざつぜん)
雑然・・・いろいろなものが交じり合って整ってないさま。「然」は他の語の後ろに付いて、状態をあらわす字。
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(社長室)木目の際立つ豪華な観音扉
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
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窓から射す光線が薄いので、湯槽の中は昏れかけたように暗い。
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
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