(自伝的小説で生活する)今の生活は、私と云うものを、広告のようにキリキザンで方々へ吹き飛ばしているようなもの
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:62% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......だねと苦笑しているに違いない。 小都会の港町に生れた赤毛の娘は、そのおいたちのままで、労働者とでも連れ添っていた方が、私にはどんなにか幸福であったかも知れない。今の生活は、私と云うものを、広告のようにキリキザンで方々へ吹き飛ばしているようなものでしょう。生活がまるで中途半端であり、生活が中途半端だからよけいに苦しい。――少しばかり生活が楽になった故、義父も母も呼びよせてはみたけれども、貧しく、あのよう......
単語の意味
方方・方々(ほうぼう)
方方・方々・・・あちこち。いろんな場所や方角。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
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ものを書いて暮す
林芙美子 / 新版 放浪記
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(様々な色の)おびただしい絹糸は百花を見るようにひしめいていた。
芝木 好子 / 隅田川暮色 amazon
(小説家)小説家は、意識的・無意識的を問わず、いつもどこかで小説のモデルとなるような人物を捜し求めている。《…略…》モデルとして 相応しいのは、その人物が、極めて例外的でありながら、人間の、或いは時代の一種の 典型 と思われる何かを備えている場合で、フィクションによって、彼または彼女は、象徴の次元にまで醇化されなければならない。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
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