河口の鵜 の喉 の膨らみのようになっている岸
岡本かの子 / 河明り ページ位置:59% 作品を確認(青空文庫)
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川
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前後の文章を含んだ引用
......ろうか。私がいつまでも車から降りて眺めていると、娘はそれを察したように、 「東京の吾妻橋 とか柳橋とかに似てるからじゃありません?」と云った。 この橋から間もなく、河口の鵜 の喉 の膨らみのようになっている岸に、三層楼の支那の倉庫店がずらりと並び、河には木履型 のジャンクが河身を埋めている。庭の小亭のようなものが、脚を水上にはだけてぬいぬい立っている。 「橋が好きなら、......
単語の意味
鵜(う)
鵜・・・ペリカン目ウ科の水鳥の総称。海岸や湖沼(こしょう)に群棲する、黒色で大形の鳥。潜水し魚を捕らえ、のどの奥にたくわえる。鵜飼いに使う。中国で「鵜」はペリカンを意味するが、日本ではこの鳥にあてた。
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川の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
夜の河が、古生代(こせいだい)から奸智(かんち)を貯えた爬虫類の腹に似ている
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
川はその向うに、一条の鋼鉄の線をなして横わり、風景を切って 遽 だしく滑っていた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
玉の簾(すだれ)を百千に砕いたような谷川
泉 鏡花 / 高野聖 amazon
横ともなく縦ともなく川波が随意に泡だつ
本庄 陸男 / 石狩川〈上〉 amazon
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「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
(海辺の家)目覚めると波音がはじめに耳に入ってくるというのは変な感じだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
水に足を踏み込む。ジャバン! とまるで湯船に足をつけたように水音が大きく反響して、この窪地が異様なまでに静かだったことに今さらに気づく。膝上までの重い水の中を歩くと、一歩毎に大きな水音が響く。俺は無垢で真っ白だったなにかを土足で汚しているような気持ちになってくる。俺がやってくるまでは、この場所は完璧な沈黙の中にあったのだ。俺は歓迎されていない。直感的にそう思う。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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