TOP > 暮らしの表現 > 職業・仕事 > 料理人・コック
TOP > 暮らしの表現 > 職業・仕事 > 専門職・プロフェッショナル
女が専門の料理人になれないのは、ここのところであって、毎日、神経を一点に集中し、昨日も今日も変りない美味さで料理をつくることが、実は、生理的・体質的に、女にはむりなのである。 女の血は、現実にのぞんでたちまちに変り、うごく。 家内なども、何かおもしろくないことがあって、むしゃくしゃしているときなどは、塩加減も何もあったものではない。 今朝の味噌汁は昨日の味噌汁ではなく、昨日うまくたけた飯が今日はまずい。 これが、男から見た女だ。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
料理人・コック
専門職・プロフェッショナル
女性
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......した」 といい、店をたたんで隠居してしまった。 専門外のことで、しかとはわからぬが、ステーキの焼きかげんに神経をくばることも、なまなかのことではないと見える。 女が専門の料理人になれないのは、ここのところであって、毎日、神経を一点に集中し、昨日も今日も変りない美味さで料理をつくることが、実は、生理的・体質的に、女にはむりなのである。 女の血は、現実にのぞんでたちまちに変り、うごく。 家内なども、何かおもしろくないことがあって、むしゃくしゃしているときなどは、塩加減も何もあったものではない。 今朝の味噌汁は昨日の味噌汁ではなく、昨日うまくたけた飯が今日はまずい。 これが、男から見た女だ。 女から見た女は、また別のものになるのであろう。 いずれにせよ、食べもの屋は大変なもので、たった一度、ひどいものを食べさせたがために、長年の常客をうしなうことに......
単語の意味
家内(かない)
体質(たいしつ)
家内・・・妻。家族以外の人に対して、自分の妻をいうときに使う言葉。
体質・・・1.その人が生まれながらにもっている、体の性質。
2.団体や組織などがもつ、性質や特徴。
2.団体や組織などがもつ、性質や特徴。
ここに意味を表示
料理人・コックの表現・描写・類語(職業・仕事のカテゴリ)の一覧 ランダム5
中華料理のコックが思い切り息を吹き込んだペキンダックみたいに、みっともない格好
小林 信彦 / 神野推理氏の華麗な冒険 amazon
このカテゴリを全部見る
専門職・プロフェッショナルの表現・描写・類語(職業・仕事のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
女性の表現・描写・類語(男性・女性のカテゴリ)の一覧 ランダム5
清々しい少女風な印象を売り物にしている女
川端 康成 / 雪国 amazon
わがままが足を生やして動きまわっているような女
西木 正明 / 『幸福』行最終列車 amazon
このカテゴリを全部見る
「男性・女性」カテゴリからランダム5
(魅力的な声)その声は非常に静かで女のような魅力があった。
夢野久作 / あやかしの鼓
風が吹くと消えてしまいそうな、いわば発揮性の色気
三浦 朱門 / 犠牲 amazon
古い家に生まれた富士子は、いかにもその家柄を背負ったように落ちつきはらって
壺井 栄 / 二十四の瞳 amazon
「職業・仕事」カテゴリからランダム5
芝居の仕事も、脚本の段階までは頭脳の労働であるが、稽古がはじまれば、まるで、工事現場の監督のようなものである。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
男性・女性 の表現の一覧
職業・仕事 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ