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くすんだ茶のセーターの、肩甲骨の膨らみの真ん中あたりを狙って刃を突きたて、肉の内部に消えた刃先をじっと見つめている。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:95% 作品を確認(amazon)
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刃物で人を切る(刺す)
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前後の文章を含んだ引用
......前の後ろ姿が黒崎であることに気付く。黒崎がそこにいる。すでに階段を一、二段下りかけている黒崎の向こうで、街であったものがあの花の氾濫に赫々と沸きかえっている。 くすんだ茶のセーターの、肩甲骨の膨らみの真ん中あたりを狙って刃を突きたて、肉の内部に消えた刃先をじっと見つめている。その十和子を見つめるもう一人の十和子がいる。刺した方の十和子がナイフを引き抜いて、もう一度もっと深く、血の溢れ出てくる傷口の数センチ下を刺そうとする。「十和子、......
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風を切って――横に。
吉川英治 / 無宿人国記
刃はたしかに腹膜を貫いたと中尉は思った。(中略)自分の内部とは思えない遠い遠い深部で、地が裂けて熱い溶岩が流れ出したように、恐ろしい劇痛が湧き出して来るのがわかる。
三島由紀夫 / 憂国 amazon
刃先が、男の首の皮膚に刺さった。肉に食い込み、頸動脈を切り、骨を割るのが、感触として伝わってくる。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
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芥川龍之介 / 藪の中
綱を放たれた牛のように斬ってかかる
芥川 龍之介 / 邪宗門 (1977年) amazon
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