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(我が子を失って)彼の感情は物、 総てに変に白々しくなった。ちょうど、脳に貧血を起した人の眼にそう見えるように、それは白けてしか見えなかった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:68% 作品を確認(amazon)
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絶望・希望がない
興ざめ・白ける
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前後の文章を含んだ引用
......作は久しく離れている創作の仕事に還り、それに没頭したい気持になったが、未だ何かしら重苦しい疲労が彼の心身を遠巻きにしているのが感ぜられ、そう没頭は出来なかった。彼の感情は物、総てに変に白々しくなった。ちょうど、脳に貧血を起した人の眼にそう見えるように、それは白けてしか見えなかった。彼は二階の机に向い、ぼんやり煙草ばかりふかしていた。 どうして総てがこう自分には白い歯を見せるのか、運命と云うものが、自分に対し、そう云うものだとならば、そのよ......
単語の意味
白白・白々(しらじら・しらしら)
白白・白々・・・1.少しずつ明るくなっていくさま。次第に夜が明けていくさま。
2.暗がりの中でわずかな白さが目立つさま。薄明るいさま。
3.白さが際立っているさま。いかにも白いさま。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
2.暗がりの中でわずかな白さが目立つさま。薄明るいさま。
3.白さが際立っているさま。いかにも白いさま。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
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興ざめ・白けるの表現・描写・類語(嫌いのカテゴリ)の一覧 ランダム5
今しがたまで身を沈めていたあの満足の余奮から、突然、つき飛ばされたように醒めていく
石原 慎太郎 / 行為と死 (1967年) amazon
心はさあっと、水をかけたように冷たく冴えかえって来ました。
井上 靖 / 猟銃「猟銃・闘牛 (新潮文庫)」に収録 amazon
恋愛の雰囲気のなかに、なにが不調和だといって、およそ金銭の話に超すものはあるまい。それは朝の礼拝堂に糞尿の気が流れて来たよりも、もっと興ざめなことに違いない。
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
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碁盤に向ったときのように腕組みをし、眉を八字によせて長い間考えこんでいた。
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
身体中がだるくなって、どこもかしこもかきむしりたくなるほどだるくなって
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
立ち直れないほど落ち込んでしまう
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
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長く引き延ばされた夕暮れのような一日だった。めりはりというものがない。窓の外の灰色に少しずつ黒が混じっていって、やがて夜になった。陰鬱さの質が少し変わっただけだった。世界には二色しか色が存在しなかった。灰色と黒。それが一定時間をおいて行ったり来たりしているだけなのだ。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
外を吹き荒れる突風に首を縮こめ、決して巣から顔を出さない穴熊みたいに、注意深く日常をやりすごす
鷺沢 萠 / 大統領のクリスマス・ツリー amazon
「おい」と良人は割に気軽に声を掛けた。 「何?」細君は 艶 のない声で 物憂 そうな眼を挙げた。
志賀 直哉 / 好人物の夫婦「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
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