どうすることもできない巨大な影を感じる。感じたくないのに、感じる。自分たちを非力だと、小さいと思わせる何かが。
吉本 ばなな「アムリタ(上) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:93% 作品を確認(amazon)
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とても怖い
霊的な気配
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前後の文章を含んだ引用
......言って手を握る。温かい。姉は寝ぼけて、でも手を握り返してくれる。確かにいる、と思うと、いつだって涙が出るほど安心した。でも何か消えないものがある。姉にも、親にもどうすることもできない巨大な影を感じる。感じたくないのに、感じる。自分たちを非力だと、小さいと思わせる何かが。薄明かりのなかで姉の顔だけを見つめて、いつの間にか眠ってしまう。 朝になるとイオウの匂いは消えていて、いつもどおりの楽しい雰囲気と朝日が部屋に満ちている。寝坊を......
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とても怖い気持ちの表現・描写・類語(恐怖・不安のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(怒りの炎ので焼かれる苦痛を想像するだけ)皮膚がめくれ、焦げはじめるかのような恐怖を感じた。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
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霊的な気配の表現・描写・類語(オカルトのカテゴリ)の一覧 ランダム5
目に見えないものが、あるのは知ってる。《…略…》それにどういう名前をつけるかは人それぞれだと思う。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
(呪われた本)いつも感じる。お父さんが死ぬ前の部屋にもいた。気配があるの。邪悪な、運命の力みたいなもの、あの本からしみ出してくる。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
そのときふと部屋の中に第三者の存在を感じた。僕と五反田君の他に誰かがこの部屋の中に存在しているような。ぼくはその体温や息遣いやかすかな臭いをはっきりと感じることができた。でもそれは人の気配ではなかった。それはある種の動物が引き起こす空気の乱れのようなものだった。動物、と僕は思った。そしてその気配は僕の背筋をはっとこわばらせた。僕はさっと部屋を見回した。でももちろん何も見えなかった。そこにあるのはただの気配だけだった。空間の中に何かがもぐりこんでいるような硬質な気配。《…略…》その動物もやはりじっと息を殺してどこかの空間にうずくまっていた。そしてやがて気配が消えた。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
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「恐怖・不安」カテゴリからランダム5
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目に見えないものが、あるのは知ってる。《…略…》それにどういう名前をつけるかは人それぞれだと思う。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
霊魂なんて所詮、焦立たしさと口惜しさの塊りみたいなもの
河野多恵子 / 最後の時 amazon
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