胸騒ぎがする。庭はこんなにも静かなのに、木々が、砂利が、微かな風までが、意志をもっているように感じる。悪意で何かを期待してるみたいに。
中村文則 / 教団X ページ位置:9% 作品を確認(amazon)
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胸騒ぎ・嫌な予感
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前後の文章を含んだ引用
......さなければならなくなる」「まあ、そうだけど」「今聞いても、彼は表面でしか話してくれないよ。……それに、松尾さんだったらこうすると思ったから」「……なるほどね」 胸騒ぎがする。庭はこんなにも静かなのに、木々が、砂利が、微かな風までが、意志をもっているように感じる。悪意で何かを期待してるみたいに。「ねえ吉田さん、彼をどう思った?」「うん、実は俺もそれを聞こうと思ったんだけどね」 風が鳴る。冷えてくる。「……悪い人じゃなさそうだけど」「でも何だか思いつめた......
単語の意味
胸騒ぎ(むなさわぎ)
胸騒ぎ・・・嫌な予感がして気持ちが穏やかでないこと。心がざわつく。
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胸騒ぎ・嫌な予感の表現・描写・類語(恐怖・不安のカテゴリ)の一覧 ランダム5
暗い想像
宮本百合子 / 伸子
この町での自分の静かな生活がフェルディナンドという男によっておびやかされているように感じ始める。それは楽章のはじめで象徴的に提示される不協和音のように、彼女の穏やかな夏に不吉な予感のしみを与えることになる。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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顔は汗ばみ、光りがこまかい粒で皮膚に浮いているみたい
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
一時間にも感じられた数分の後、
宮本百合子 / 伸子
怖くて動けなかった。言い知れぬ恐ろしさで涙がにじむほどだった。体が硬直して、ぎしっとこわばった。か細い声でやっと言った。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
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