M病院を見上げた。窓ガラスが全部一度にきらめいて、目が痛かった。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 ページ位置:97% 作品を確認(amazon)
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ビル・建物
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前後の文章を含んだ引用
......透き間を通り抜けると、そこが芝生の中庭だった。きれいに切りそろえられた緑をそっと踏むと、昔のどきどきした胸の鼓動がよみがえってきた。わたしは掌で額の汗を押さえ、M病院を見上げた。窓ガラスが全部一度にきらめいて、目が痛かった。 ゆっくり建物に近寄っていくと、窓枠のペンキのにおいが漂ってきた。人影もなく風もなく、わたしより他に動いているものは何もなかった。段ボールを持ってこなくても、わ......
単語の意味
煌く・煌めく・燦めく(きらめく)
煌く・煌めく・燦めく・・・キラキラと光り輝く。存在が輝かしくて人目をひく。
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(壁が全部ガラスで入口のないビル)入口というものがないんだ。まるで巨大な金魚鉢みたいにね
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
高いビルディングの層が凹凸の線を空に描いて、削りたてた丘のようにつらなり
尾崎 士郎 / 人生劇場 青春篇 amazon
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(青空の)その蒼の下で村はのどかに息づいているようであった。
阿刀田 高 / 蒼空「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
(ひと気もなく昼間でも薄暗い場所)この一角に足を踏み入れると、時間の歩みが少しばかり遅くなったような気さえする。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
雲一つなく暮れて行く空を刺していた黒い鉄骨のエッフェル塔は余りににべも無い。
岡本かの子 / 巴里祭
一度カシャーンと砕け散ったあとのガラスを拾い集め、再びつなぎ合わせたような虹色のビル
大原 まり子 / イル&クラムジー物語 amazon
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