発動機がバタバタ動き出した。船尾で水が掻 き廻されて、アブクが立った。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:76% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
船・ボート
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......で床をならしていた。 そして、どんどん運び出されて、鮭 か鱒 の菰包 みのように無雑作に、船尾につけてある発動機に積み込まれた。 「いいか――?」 「よオ――し……」 発動機がバタバタ動き出した。船尾で水が掻 き廻されて、アブクが立った。 「じゃ……」 「じゃ」 「左様なら」 「淋 しいけどな――我慢してな」低い声で云っている。 「じゃ、頼んだど!」 本船から、発動機に乗ったものに頼んだ。 「ん......
ここに意味を表示
船・ボートの表現・描写・類語(乗り物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ただ小さな蒸気船が石油くさい波を立てながら右往左往しているきり
堀辰雄 / 旅の絵 amazon
このカテゴリを全部見る
「乗り物」カテゴリからランダム5
客を降ろそうと急に停まったタクシーに、後続車が腹を立てて、舌打ちするような苛立ったクラクションを鳴らした。少し低いラとドの濁った和音が、耳の奥にこびりついた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
ジープは箱型の屋根つきで、払い下げ品らしくボンネットのわきには自衛隊の所属部隊名が薄く残っていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
乗り物 の表現の一覧
暮らしの表現 大カテゴリ