風はないけれども月の白さでひどく冷え込んだような晩
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:39% 作品を確認(青空文庫)
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冬の夕方・夜
月
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前後の文章を含んだ引用
......た。満月に近い月がもうだいぶ寒空 高くこうこうとかかっていた。 二人を迎えた竹柴館の女中は倉地を心得ていて、すぐ庭先に離れになっている二間 ばかりの一軒に案内した。風はないけれども月の白さでひどく冷え込んだような晩だった。葉子は足の先が氷で包まれたほど感覚を失っているのを覚えた。倉地の浴したあとで、熱めな塩湯にゆっくり浸ったのでようやく人心地 がついて戻 って来た時には、素早 ......
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月の無い、京の冬にしてはめずらしい暖夜であった。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
夕方、暮れてゆく冬の光を見ていたら、建物の窓ガラスが冷たく光るのを見ていたら
よしもとばなな / 姉さんと僕「まぼろしハワイ」に収録 amazon
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月の表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
あの月、大根みたいじゃない? 切り損った薄切りの大根
向田 邦子 / 大根の月「思い出トランプ (新潮文庫)」に収録 amazon
頭上にはのっぺりと薄い半月が、誰かの忘れ物のようにぽつんと置かれていた。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
月の輪郭がだんだんぼやけて来て、空の中に浮き漂うようになる
有島武郎 / 或る女
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両目に収まりきらないほどの青空
朝井 リョウ / もういちど生まれる「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
澄みきった空が、生絹(すずし)のようなちぎれ雲を高く浮かべる
落合 恵子 / センチメンタル・シティ amazon
鎌の形をした下弦の月が、中空に舞台のバックのように釘付けになっている
徳永 直 / 太陽のない街 amazon
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人がめいめいに歩く道路のうえには、冬のはじまりの夕方の光がぱらぱらと落ちていて
川上 未映子 / あなたたちの恋愛は瀕死「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
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