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(使われていないマンションの屋上で)星空を仰ぐ。今まで知りあった人々の顔を思い浮かべる。 廃墟 のような建物のうえで、異国の遺跡に腰かけているように。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 ページ位置:69% 作品を確認(amazon)
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塔・高層建築物
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前後の文章を含んだ引用
......せいなのかもしれないと思うといやになる。あなたと会ったことも、こうしていることも。」「それって、よくわかるんだけど、あの小説の力なの? お父さんの才能なの?」 星空を仰ぐ。今まで知りあった人々の顔を思い浮かべる。廃墟のような建物のうえで、異国の遺跡に腰かけているように。そう感じているのは私。私って? いつもここで止まる。「違うわ、お父さんなんて、ただの箱よ。国を捨てた流れものの日本人よ。あれがのりうつったのよ。お父さんが死んで......
単語の意味
仰ぐ(あおぐ)
星空(ほしぞら)
腰(こし)
仰ぐ・・・1.見上げる。上を見る。
2.敬う。尊敬する。
星空・・・晴れた夜、星がたくさん輝いている空。
・・・1.胴体の下の方の部分で、上体と下肢(かし)をつなぐ部分。座る姿勢をとったとき、骨盤あたりの折り曲がる部分を漠然という。ウエスト。
2.衣服やはかまの腰にあたる部分。
3.あらゆる物の、腰に相当する部分。中ほどより少し下の部分。
4.紙や布などの、しなやかで破れにくい性質。
5.餅(もち)や粉などの、粘りや弾力。
6.刀や袴など、腰につけるものを数えるときの単位。「刀ひと腰」「袴ひと腰」
7.何かをする際の姿勢や構え。「及び腰」「けんか腰」など。
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