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廓寥かくりょうとした深夜の気配
梶井基次郎 / 冬の蠅 ページ位置:42% 作品を確認(青空文庫)
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深夜
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前後の文章を含んだ引用
......あった。そんな彼らが今やっと天井にとまっている。それはほんとうに死んだようである。  そうした、錯覚に似た彼らを眠るまえ枕の上から眺めていると、私の胸へはいつも廓寥かくりょうとした深夜の気配みて来た。冬ざれた溪間の旅館は私のほかに宿泊人のない夜がある。そんな部屋はみな電燈が消されている。そして夜が更けるにしたがってなんとなく廃墟に宿っているよう......
単語の意味
廓寥(かくりょう)
深夜(しんや)
廓寥・・・広いだけで何もなくて寂しい様子。なんとなく寂しい。
深夜・・・真夜中。夜更け。深更(しんこう)。
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黎明しののめ はまだ遠く鶏は鳴く 時刻とき ではない。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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