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飼主のない尨犬むくいぬのやう
芥川龍之介 / 芋粥 ページ位置:99% 作品を確認(青空文庫)
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うろつく・さ迷う・放浪する
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前後の文章を含んだ引用
......く、心の中でふり返つた。それは、多くの侍たちに愚弄されてゐる彼である。京童きやうわらべにさへ「何ぢや。この鼻赤めが」と、罵られてゐる彼である。色のさめた水干に、指貫さしぬきをつけて、飼主のない尨犬むくいぬのやうに、朱雀大路をうろついて歩く、憐む可き、孤独な彼である。しかし、同時に又、芋粥に飽きたいと云ふ慾望を、唯一人大事に守つてゐた、幸福な彼である。――彼は、この上芋......
単語の意味
尨犬(むくいぬ)
尨犬・・・毛が長くてムクムクした犬。毛がフサフサと垂れた犬。むく毛の犬。
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梶井基次郎 / 冬の蠅
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