護岸工事に使う小石が積んであった。それは秋日の下で一種の強い匂いをたてていた。荒神橋の方に遠心乾燥器が草原に転っていた。そのあたりで測量の巻尺が光っていた。
梶井基次郎 / ある心の風景 ページ位置:71% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......てもらいまっさ」と言って出て行った。喬 はそのまままた寝入った。 喬は丸太町の橋の袂 から加茂磧 へ下りて行った。磧に面した家々が、そこに午後の日蔭を作っていた。 護岸工事に使う小石が積んであった。それは秋日の下で一種の強い匂いをたてていた。荒神橋の方に遠心乾燥器が草原に転っていた。そのあたりで測量の巻尺が光っていた。 川水は荒神橋の下手で簾 のようになって落ちている。夏草の茂った中洲 の彼方 で、浅瀬は輝きながらサラサラ鳴っていた。鶺鴒 が飛んでいた。 背を刺すような日表 は、蔭とな......
単語の意味
秋日(しゅうじつ)
草原(そうげん・くさはら)
測量(そくりょう)
秋日・・・秋の日。秋の季節。秋。
草原・・・一面に草が生えている広い野原。
測量・・・長さ・面積・重さ・容積などをはかること。器械を用いて、地形や土地の位置・面積などを測ること。また、そうして地図を作ること。「測」も「量」も訓読みで「はか(る)」と読める。一般的に「測る(はかる)」は長さや面積に対して、「量る(はかる)」は重さや容積に対して使われる場合が多い。
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工事現場を見た。 そこでは、今も私たちの街が造られ続けていた。ごうん、ごうん、と、空き地が潰れる音がする。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
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