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菜穂子はただ、わたしの話を聞き、うなずき、そう、とか、へえ、とか、そうだったんだ、という、まことに無愛想な、気のないような 相槌 を打っていただけだ。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:23% 作品を確認(amazon)
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頷く・相槌を打つ 空返事 興味がない・無関心
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前後の文章を含んだ引用
......すぐにわかった。菜穂子は余計な忠告はしてこなかった。ああしたら、こうしたら、というたぐいの、恋に苦しむ女友達に向けて女が口にするようなことは何も言わなかった。 菜穂子はただ、わたしの話を聞き、うなずき、そう、とか、へえ、とか、そうだったんだ、という、まことに無愛想な、気のないような相槌を打っていただけだ。本当に心底、関心などなかったのかもしれない。わたしにはそれが心地よかった。 だが、一方で菜穂子は、わたしが興味をもって質問する、野呂の家族に関することには何にで......
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