うわ、本当にもう寝てる、と台所にお茶を飲みにきた雄一の声を、頭の片すみで聞いたような──気がした。
吉本 ばなな / キッチン「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:82% 作品を確認(amazon)
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就寝前に聞こえる音
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前後の文章を含んだ引用
...... 眠くて。と雄一に告げて、私は田辺家に戻ってすぐ寝床に入ってしまった。 えらく疲れた一日だった。しかし、泣いたことでずいぶん軽くなって、心地良い眠りが訪れた。 うわ、本当にもう寝てる、と台所にお茶を飲みにきた雄一の声を、頭の片すみで聞いたような──気がした。 私は、夢を見た。 今日、引き払ったあの部屋の台所の流しを私はみがいていた。 なにがなつかしいって、床のきみどり色が……住んでいる時は大嫌いだったその色が離れて......
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茶の間はみじんこが沈むようにぴったりと静まる。
幸田 文 / 流れる amazon
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私は哲生のたてる物音を子守歌のように頼もしく感じて眠りについた。
吉本 ばなな / 哀しい予感 amazon
(眠気に耐える)眠気は津波のように寄せてくる。呑み込まれる寸前で聖美は必死で留まる。それが繰り返された。意識は朦朧となり、うねりとなっていったりきたりしていた。
瀬名 秀明 / パラサイト・イヴ amazon
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