草のそよぐ音が、潮騒のように聞こえる。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 ページ位置:27% 作品を確認(amazon)
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風の音
草木のざわめき
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前後の文章を含んだ引用
......元の場所に戻した。「ほんとうの被害者は、伊藤さんかもしれないんです。私、そう思うんですよ……」 言葉はそこで途切れた。肩が、さらに落ちる。風が吹く。冷たい風だ。草のそよぐ音が、潮騒のように聞こえる。「運命ですよね、そういうの」と僕は言った。こんな言葉が慰めになるとは思わなかったが。 橋本さんは振り返って、寂しそうな微笑みを浮かべた。「けっきょく、そうなんで......
単語の意味
潮騒(しおさい・しおざい)
潮騒・・・潮が満ちてくるときの、騒ぎ立つ波の音。寄せては返す波の音。
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風の音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
遠く高い空の果てから、冷たい風の響きが悲しげに燈多き街の方へと走って行った
永井荷風 / 夢の女 amazon
裸木の枝に裂かれる風の音だけが耳につく。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
風が雑木林から鋭い音をもぐ
堀 辰雄 / 風立ちぬ amazon
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草木のざわめきの表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
樹々の葉が夕風に爽やかな音を立てて鳴る
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
(椰子の木の)葉扇は 戛 々 と風に鳴った。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
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「音の響き」カテゴリからランダム5
置時計が時を刻む音だけが響く。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
黒い小さい機械(電話)が、いきばって身を震わせ、喚(わめ)き立てているように感じた。
吉行 淳之介 / 闇のなかの祝祭 amazon
「風」カテゴリからランダム5
寒い風が 刈田 を 渡って 吹いた。
志賀 直哉 / 山科の記憶「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
宮沢賢治 / いちょうの実
少し開けた窓から、涼しい風が入ってきていた。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
「植物」カテゴリからランダム5
黄楊(つげ)の木の二三本に霰のようなこまかい白い花がいっぱいに咲いている。
田村 俊子 / 木乃伊の口紅 amazon
花瓶にはダリアに似た花がいけられていた。機転のきかない中年女性を連想させるいかにも鈍重な花だった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
一枚も残らず葉を振い落した五六本の桐の木が、星の光りを仰ぎつつ妙な枝ぶりを躍らしている。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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