TOP > 人物表現 > 睡眠・眠る・寝る > 寝起き・目が覚める
部屋はうす暗く静まりかえっていて、時計を見ると朝の5時だった。カーテンのすきまから見える夜明けの空は重いグレーだった。まだ 梅雨 は明けない、とぼんやり思った。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 ページ位置:3% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
梅雨・夏の雨
寝起き・目が覚める
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......器を取った私の耳に、「風美? 私よ、元気?」 という姉の低い声が響いた。国際電話特有の、あの音がぷつぷつとぎれる感じが私を目覚めさせた。「何、何かあったの?」 部屋はうす暗く静まりかえっていて、時計を見ると朝の5時だった。カーテンのすきまから見える夜明けの空は重いグレーだった。まだ梅雨は明けない、とぼんやり思った。「何もない、ただ電話しただけ。」 と、姉は言った。「また時差を忘れてるわね、こっちは朝の5時なのよ。」 私は言った。「ごめんごめん。」 姉は笑った。彼女は国際結......
ここに意味を表示
梅雨・夏の雨の表現・描写・類語(夏のカテゴリ)の一覧 ランダム5
この梅雨はすべての表面も根も腐らせてしまうほど 陰鬱 なものだ
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
寝起き・目が覚めるの表現・描写・類語(睡眠・眠る・寝るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
夜が明け始めると同時にサユリはゆっくりと目を覚ました。それは、上下の瞼を引き剝がすべきか否か迷っているような目覚め方だった。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「夏」カテゴリからランダム5
人間が生み出した物の中では傑出した壮大さと美しさを持つ花火
又吉 直樹 / 火花 amazon
ショッキングピンクのTシャツに、短パン、素足に革のサンダルというご機嫌ないでたちでお金をおろしに出かけた。こんな格好で町に出られるめでたい季節は夏だけだ。薄いビニールのバッグに、さいふひとつ入れて歩いていた。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
ささやかな淡い光は、まるで行き場を失った魂のように、いつまでもいつまでもさまよいつづけていた
村上春樹 / ノルウェイの森 amazon
「睡眠・眠る・寝る」カテゴリからランダム5
粘液の中に軀(からだ)を浸しているような眠り
吉行 淳之介 / 砂の上の植物群 amazon
その朝私は、突然ぱっちりと目覚めた。はじめに目に飛びこんできたのは、カーテンのすきまから見える透明な夏空だった。今まで見ていた夢によく似たトーンのように思えた。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
暖かくやわらかい泥の中にずぶずぶ入っていくような感覚
林真理子 / 言わなきゃいいのに… amazon
同じカテゴリの表現一覧
夏 の表現の一覧
睡眠・眠る・寝る の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ