平たいパフに粉をつけて二、三度手の甲ではたいてからそっと頬のうえや鼻筋にのせていった。これは魔法のお粉だわ。一色になって、透明感もでて
川上 未映子 / あなたたちの恋愛は瀕死「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 ページ位置:88% 作品を確認(amazon)
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化粧・白粉をした顔
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前後の文章を含んだ引用
......された涙の出る思いだった。 女は自動ドアのわきのところで、蛍光灯の光を逃れた自分の顔がどんなふうに見えるかを確かめるためにコンパクトをひらいて丁寧にのぞき込み、平たいパフに粉をつけて二、三度手の甲ではたいてからそっと頬のうえや鼻筋にのせていった。これは魔法のお粉だわ。一色になって、透明感もでて、と小さな丸い鏡のなかの自分の顔に心底満足しかかったときに、夕方、まだ暗くなる前にぶつかって倒されたあの若い女の顔がくっきりと頭に浮かんでしまって、あの肌の張り......
単語の意味
頬(ほお・ほほ)
頬・・・顔の一部。顔の両脇で、口の真横にあるやわらかい部分。ほっぺ。ほっぺた。
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目を半分あいたまま死んでいる
森鴎外 / 高瀬舟
岡本かの子 / 金魚撩乱
別にこれと云う特徴もないが頭蓋骨 だけはすこぶる大きい。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
びっくりするほど、おしろいを白くつけて来たのだ。田舎娘上京の図である。
林芙美子 / 新版 放浪記
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かたねりの白粉 を首筋につけている。浅黒い肌が雲のように淡く消えてゆく。
林芙美子 / 新版 放浪記
お白粉を施けたとこはまるで炭団(たどん)へ霜が降ッたようでございます
二葉亭 四迷 / 浮雲 amazon
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