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このあたりは高台になっているらしく、目の下に商店街がひろがってみえる。屋根もガラス窓も看板も、みな 蜜柑色に輝いていた。
向田邦子 / だらだら坂「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 ページ位置:93% 作品を確認(amazon)
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夕焼け
見下ろした風景
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前後の文章を含んだ引用
......カテカした白い裸のマヌカン人形になっているのだ。 惜しいという気持半分、ほっとしたという気持半分が正直なところだった。 大した坂ではないと思っていたが、それでもこのあたりは高台になっているらしく、目の下に商店街がひろがってみえる。屋根もガラス窓も看板も、みな蜜柑色に輝いていた。 夕焼けであった。 ちょうど一年、この坂を上り下りしながら、上りは陽に背を向け、帰りは闇になっていた。言いわけを考えながら帰ることもあって、下の町を、夕焼けの町......
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夕焼けの表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
じょじょにその夕焼けが去っていくとき、何ともわかれがたい気持ちとすがすがしい感謝の気持ちが混じって、切なくなった。 これからの人生に、たとえ今日のような日はあっても、この空の具合、雲の形、空気の色、風の温度、二度とはないのだ。 同じ国に生まれた人々が、夕方の町をのんびりと歩いていく。夕食の明かりがともる窓が、夕闇の透明なスクリーンに浮かびあがる。 そこにあるすべてが、手を伸ばせば水のようにすくえそうだった。つやめいた 滴 がぽたりぽたりとしたたり落ち、コンクリートにはねかえるとき、去ってゆく昼間の陽の 匂いと、濃い夜の匂いの両方をたたえていそうだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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見下ろした風景の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
二十五階の部屋だった。今までのどの眺めともちがい、見下ろすと野球のグラウンドが見え、高架の道路が走り、それらの空間の向うに高層ビルのいくつかが聳えていた。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
崖の上へ立って下の町を眺めていた。
梶井基次郎 / ある崖上の感情
見下ろせば地図のような地表が見える
滝口 悠生 / 死んでいない者 amazon
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「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
いつもは眠っている時間にテーブルにつくと、朝の光のまぶしさが目に辛い。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
春の雲が西山の入陽をうけて、 茜色 に染まっている。
浅田次郎 / オリヲン座からの招待状「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
「地上・陸地」カテゴリからランダム5
窓の外は雨と、もみじで、霧が山を織っている
泉 鏡花 / 高野聖・眉かくしの霊 amazon
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