コンパクトは飛ばされて、ねりかためられた粉も鏡も粉々になって割れてしまって、それは遠くから見るとひからびた小動物の骨のようにも見えた。
川上 未映子 / あなたたちの恋愛は瀕死「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 ページ位置:98% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
化粧・白粉をした顔
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......の口が地面に落ちたときに大きくひらき、なかからはひとつひとつ薄紙に丁寧に包装されたいくつかの化粧品が散らばって、財布の頭が出ていた。そこから少し離れたところまでコンパクトは飛ばされて、ねりかためられた粉も鏡も粉々になって割れてしまって、それは遠くから見るとひからびた小動物の骨のようにも見えた。さらに遠くに飛ばされた鏡のかけらはきらめくまもなく通行人の靴のしたでぱしぱしという乾いた音をたてた。女は悲鳴をあげるまも与えられずに気を失い、女の全体重でもって......
ここに意味を表示
化粧・白粉をした顔の表現・描写・類語(顔のカテゴリ)の一覧 ランダム5
日本的な甘い感じのない薄化粧
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
化粧といっても薄い口紅を塗っただけで、子供っぽさが体全体に残っていた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「顔」カテゴリからランダム5
(顔が)蠟のように真白くなっている。初めてみた人間の内臓の生々しい模様に貧血を起したものらしい
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
みんな申し合わせたようにしわが深く、表情に乏しかった。強烈な太陽と厳しい肉体労働が、彼らの顔から表情を奪いとってしまったようだった。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
顔には、無数の皺が切り 疵 のように走っていた。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
「化粧」カテゴリからランダム5
あざみさんはふだんもきれいだが、ふだんの彼女は必要以上にオフになっていると思う。その美しさの半分も表に出していない。ただのちょっときれいな人という程度だ。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
化粧を夜の灯の下で映える色味で仕上げる
松浦 理英子 / 親指Pの修業時代 上 amazon
同じカテゴリの表現一覧
顔 の表現の一覧
化粧 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ