船は、背に食いついている虻 を追払う馬のように、身体をヤケに振っている。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:14% 作品を確認(青空文庫)
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嵐の中の船
乗り物が揺れる
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前後の文章を含んだ引用
......のように冷えて、感覚なく身体についていた。皆は蚕のように、各の棚の中に入ってしまうと、誰も一口も口をきくものがいなかった。ゴロリ横になって、鉄の支柱につかまった。船は、背に食いついている虻 を追払う馬のように、身体をヤケに振っている。漁夫はあてのない視線を白ペンキが黄色に煤 けた天井にやったり、殆 んど海の中に入りッ切りになっている青黒い円窓にやったり……中には、呆 けたようにキョトンと口を半開き......
単語の意味
身体(しんたい)
背(せ)
馬(うま)
虻・蝱(あぶ)
身体・・・人のからだ。肉体。
馬・・・1.ウマ科の哺乳動物の総称。古くから耕作・運搬・常用に使う重要な家畜。体が大きく、首・顔が長く、鬣(たてがみ)がある。草食。
2.脚立(きゃたつ)の異称。四方に開いた支脚を有する台。
3.将棋で角の成ったもの。竜馬(りゅうめ)。成り角。
4.「つけうま」の略。遊興費の不払いを取り立てるため客に同行する者。
5.体操で跳馬のこと。またその用具。
2.脚立(きゃたつ)の異称。四方に開いた支脚を有する台。
3.将棋で角の成ったもの。竜馬(りゅうめ)。成り角。
4.「つけうま」の略。遊興費の不払いを取り立てるため客に同行する者。
5.体操で跳馬のこと。またその用具。
虻・蝱・・・アブ科の昆虫の総称。ハエに似ているが、少し大きい昆虫。ほとんどの雄は人や家畜を刺して血を吸い、病原体を媒介するとして忌まれている。
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嵐の中の船の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
烈しい嵐が襲ってきた。船の主帆がくだかれて烈しい音をたてて甲板にぶつかった。《…略…》嵐のあとはふたたび風が 凪いだ。マストの帆は力なく垂れ、ただ真黒な影だけが甲板に死んだように倒れている病人たちの顔や体の上に落ちている。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
「大暴風雨」のために、一たまりもなく操縦の自由をなくしてしまった。
小林多喜二 / 蟹工船
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乗り物が揺れるの表現・描写・類語(乗り物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
船は時々子供がするように、身体を揺 った。
小林多喜二 / 蟹工船
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「乗り物」カテゴリからランダム5
対向車の途切れたタイミングで、重藤はクラウンのハンドルを切り、建物左手奥の駐車場へ乗り入れた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
波が出てきた。船が揺れる度 に、ローソクの灯が消えそうに細くなり、又それが明るくなったりした。
小林多喜二 / 蟹工船
ピーピーと消防車がサイレンを鳴らして走っていった。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
匙(さじ)からこぼれる粉砂糖のようにさらさらと形を変える
山田 詠美 / ハーレムワールド amazon
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
ひとつぶが〇・五カラットもあるダイヤモンドのような夜光虫
森 瑶子 / 星と夜光虫と雪とバラと「彼と彼女 (角川文庫)」に収録 amazon
朱を流しながら灼熱の太陽をどっぷり飲み込んでいく海
宮尾登美子 / 楊梅 amazon
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酢っぱくって渋くって泡の立つ葡萄酒のような、コクの強い、野蕃な海
梶井基次郎 / 海 断片
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