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黙って世の中の音を聞いた。鳥の声、子供の声、遠いチャイム。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 ページ位置:35% 作品を確認(amazon)
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黙る・沈黙
耳を澄ます・聞き耳を立てる
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前後の文章を含んだ引用
......。」「ふたりが出会うとほら、古代の伝説みたいに、運命が動きだすって信じてるのよ、きっと。ばかなひと。」 萃は言った。「何もおこらないわね。」「うん、静かね。」 黙って世の中の音を聞いた。鳥の声、子供の声、遠いチャイム。「98話目読んだ?」 萃が言った。「うん、読んだ。いい小説だった。とくにラストが。」「私も、あそこ読むと泣いちゃう。めったに会わなかったし、頭も変だったし、嫌な......
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黙る・沈黙の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
その沈黙は私を無限の谷底に陥れるように深く、私の胸を打った
夢野久作 / ドグラ・マグラ
僕が話し終えると、しばらく二人のあいだに沈黙が下りた。消えた象についての殆んど何のとりかかりもない話のあとにいったいどんな種類の話題を持ちだせばいいのか、僕にも彼女にも見当がつかなかった。彼女はカクテル・グラスの縁を指でなぞり、僕はコースターに印刷された文字を二十五回くらい読みかえした。僕はやはり象の話なんてするべきではなかったのだ。
村上春樹 / 象の消滅「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
息を抜かれたように黙っていた。
横光 利一 / 頭ならびに腹 amazon
一通り説明し終わったあと口をつぐんで、私の反応をうかがい黙った。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
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耳を澄ます・聞き耳を立てるの表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
木偶(でく)のように黙念と聴きいる
真継 伸彦 / 鮫 amazon
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「声・口調」カテゴリからランダム5
声はロボットから発せられたように抑揚がない。熱意の感じられない態度
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
黄色というには少々トウの立った嬌声をあげる
阿久 悠 / 瀬戸内少年野球団〈上〉 amazon
「音の響き」カテゴリからランダム5
夜空が溶け落ちるように、雨が凄まじい響きを立てている
芥川 龍之介 / 地獄変・邪宗門・好色・薮の中 他七篇 amazon
入り江の細波が岩浜の縁を洗う音
三浦哲郎 / 愛しい女 amazon
(ピアノ)緑川は、『ラウンド・ミッドナイト』をためらいがちに弾き始めた。最初のうち、まるで谷川に足を入れて流れの速さや足場を探る人のように、ひとつひとつの和音を彼は丁寧に用心深く弾いた。テーマが終わり、長いアドリブがそれに続いた。時間が経つにつれ、彼の指は水に馴染んだ魚のように、より敏捷に闊達に動き始めた。左手が右手を鼓舞し、右手が左手を刺激した。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
思ったより軽くはじけるような銃声が響く
泉 優二 / さよならと言ってくれ amazon
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