(女の顔)派手な童女型と寂しい母の顔の交った顔である。むす子が青年期に達した二三年来、一にも二にもむす子を通して世の中を眺めて来た母の顔である。
岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:8% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......へ来ると急いでバスから降りて行った。 しばらく、バスは、官庁街の広い通りを揺れて行く。夜更けのような濃い闇 の色は、硝子窓を鏡にして、かの女の顔を向側に映し出す。派手な童女型と寂しい母の顔の交った顔である。むす子が青年期に達した二三年来、一にも二にもむす子を通して世の中を眺めて来た母の顔である。かの女は、向側の窓硝子に映った自分の姿を見るのが嫌になって、寒そうに外套 の襟を掻 き合せ、くるりと首を振り向けた。所在なさそうに、今度は背中が当っていた後側の窓硝......
単語の意味
年来(ねんらい)
童女(どうじょ)
年来・・・何年も前からずっと続いていること。長年。
童女・・・少女。女の子。
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