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闇の遠くの正面に、ほの青く照り出された大きな官庁の建物がある。その建物の明るみから前へ逆に照り返されて威厳を帯びた銅像が、シルエットになって見える。
岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:8% 作品を確認(青空文庫)
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シルエット・影絵
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前後の文章を含んだ引用
......るりと首を振り向けた。所在なさそうに、今度は背中が当っていた後側の窓硝子に、眼を近々とすり寄せて、車外を覗 いてみる。 湖面を想像させる冷い硝子の発散気を透して、闇の遠くの正面に、ほの青く照り出された大きな官庁の建物がある。その建物の明るみから前へ逆に照り返されて威厳を帯びた銅像が、シルエットになって見える。銅像の検閲を受ける銃剣の参差 のように並木の梢 が截 り込みこまかに、やはりシルエットになって見える。それはかの女が帰朝後間もない散歩の途中、東京で珍しく見つけたマロ......
単語の意味
官庁(かんちょう)
官庁・・・法律によって定められた、国家の行政上の事務を受け持つ機関。役所。「官」は「公の機関」「政府」をあらわす字。「庁」は「役所」をあらわす字。
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部屋に戻 った。 そこには寝床のそばに洋服を着た一人 の男が立っていた。激しい外光から暗い部屋 のほうに目を向けた葉子には、ただまっ黒な立ち姿が見えるばかりでだれとも見分けがつかなかった。
有島武郎 / 或る女
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夜空はただそこにあって、街あかりを映してぼんやり光っていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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遠くの寺でゆっくり鐘を打つのが響いて来る。
林芙美子 / 新版 放浪記
大筒の音は雷のように鳴りわたり
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
ビュルルーと砲弾の飛ぶ音が聞え、
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
「光と影」カテゴリからランダム5
灯火がリンの燃えるように怪しい光を放って明滅する
国木田独歩 / まぼろし「武蔵野」に収録 amazon
銀箔かアルミの粉末でもまぶしたように、ビニール袋が直射日光を乱反射して輝きわたる
日野 啓三 / 夢の島 amazon
ヘッドライトが地獄の業火のように目の前で燃えさかる
小池 真理子 / 追いつめられて amazon
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