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遠い山のほうからその汽笛の音はかすかに反響 になって、二重にも三重にも聞こえて来た。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:97% 作品を確認(青空文庫)
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汽笛
こだま・やまびこ・反響する
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前後の文章を含んだ引用
......いて行きつつあった自分を省みて、君は本能的に身の毛をよだてながら正気になった。 鋭い音響は目の下の海産物製造会社の汽笛だった。十二時の交代時間になっていたのだ。遠い山のほうからその汽笛の音はかすかに反響 になって、二重にも三重にも聞こえて来た。 もう自然はもとの自然だった。いつのまにか元どおりな崩壊したようなさびしい表情に満たされて涯 もなく君の周囲に広がっていた。君はそれを感ずると、ひたと底のない寂寥 ......
単語の意味
汽笛(きてき)
汽笛・・・機関車や蒸気船などの、蒸気を吹き込んで音を出す笛。
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雷とも思われる叫喚が船を震わして響き渡っていた。
有島武郎 / 或る女
けたたましい鉄工所の非常汽笛が鳴り響いた。
梶井基次郎 / 海 断片
ぼうぼうと耳の底へいやに響く汽笛を頻りにならしながら
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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夢野久作 / ドグラ・マグラ
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何もかも何もかもあたりはじっとしている。
林芙美子 / 新版 放浪記
(海鳴りの音が遠く聞えてくる場所で)眠っては眼があき、眼があくとまたうとうとと勝呂は眠った。夢の中で彼は黒い海に破片のように押し流される自分の姿を見た。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
雨で水かさを増した川音がズシンズシンとまるでだれかに背中をどやされるみたいに響いてくる
三浦哲郎 / ユタと不思議な仲間たち amazon
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どるんどるんとエンジンが高く鳴る。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
舟が軋み、底に何かがぶつかったような感じがした時、もう、トモギに戻ったのかと驚いたほどでした。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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