(ターザン焼き)高温の油にさらされて内部の水分が飛び気圧が上がる。油から引き上げると冷えるにしたがって追い出した空気を吸い込む過程に向かう。その微妙な瞬間をとらえて甘辛のタレにつければ、びっくりするほど肉の内部までタレがしみこむ。
野瀬泰申 / 全日本「食の方言」地図 作品を確認(amazon)
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鶏(おいしさ)
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気圧(きあつ)
気圧・・・空気(大気)の重さによる圧力。
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(馬刺し)馬肉の特徴は、何といってもその軟らかさにある。筋ばったところや、歯に引っかかるものが何もない。ただひたすら軟らかい。鶏のササミのようであり、牛刺しの脂のないところのようであり、マグロの赤身のようであり鯨のようでもある。 不思議なことに〝陸〟の香りがない。 では海の香りかというとこれもない。生姜醬油で食べるのだが、ねっとりと軟らかく、味わっていると舌にまとわりついて、自分の舌か馬刺しの肉かときどきわからなくなる。 そしてノド越しが何ともいえず特に軟らかい。 さっぱりしていて、牛刺しのように、だんだんしつこく感じられてきてイヤになるということがない。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
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