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ル、ルン。 黒い電話機がベルを鳴らした。
阿刀田 高 / 狂暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:32% 作品を確認(amazon)
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電話の音・電話が鳴る・着信
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......はないか。彼といっしょに過ごすほんの二、三時間のために、それ以外の時間が──これまでは百パーセント充実していたすべての時間が、みんな色褪せてしまうなんて……。 ル、ルン。 黒い電話機がベルを鳴らした。「もし、もし」「やあ、須藤です」「こんにちは」 われながら声の弾むのがわかった。「いそがしい?」「そうでもない。いつもの通りです」「今晩会いたいな」 多分須藤は......
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電話の音・電話が鳴る・着信の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
答えるもののないままに電話のベルは鳴りつづけた。ベルは暗闇の中に浮かんだちりを鈍くかきまわしていた。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
電話のベルが十二回鳴ったが、僕は受話器をとらなかった。ベルが鳴りやんだあとも、その余韻は部屋の淡い夕闇の中にちりのように漂っていた。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
(小布団の敷かれていない電話機)じかに置くと、ベルが鳴ったとき耳障りながさつな音を立てる
向田邦子 / 花の名前「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
誰も電話には出ない。電話は死を予感した象のように何度か狂おしく鳴き叫び(32回というのが僕の数えた最高だ)、そして死んだ。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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衣擦れの音が、ドキッとするほど大きく響いた。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
植え込みが臆病な動物の群れのようにざわめく
宮部 みゆき / 我らが隣人の犯罪 amazon
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(受話器の雑音)線香花火のような雑音をずっと鳴らし続けている
小川 洋子 / 余白の愛 amazon
網でバシャンと掬(すく)うみたいに受話器を取り上げる
尾辻 克彦 / 父が消えた amazon
(栄子と国際電話)うふふ、と栄子は笑った。か細い声が海を越えてやってくる。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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