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くらりと揺れて貧血かと案じ、家の本棚にしがみついたら、本棚も、壁にかけたカレンダーも揺れていて、ようやく地震だと気づくのだった。 信じられない、地面がこんなにもたやすく揺らぐなんて。私のアパートは、プリンのうえに建っているのか。床がやわらかくなり、ゆっくり溶けてくずれていく感覚。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 ページ位置:0% 作品を確認(amazon)
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目まい
地震・地面が揺れる
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前後の文章を含んだ引用
かわいそうだね? くらりと揺れて貧血かと案じ、家の本棚にしがみついたら、本棚も、壁にかけたカレンダーも揺れていて、ようやく地震だと気づくのだった。 信じられない、地面がこんなにもたやすく揺らぐなんて。私のアパートは、プリンのうえに建っているのか。床がやわらかくなり、ゆっくり溶けてくずれていく感覚。めまいがして床にうずくまり、耳鳴りのなか、暗い色彩の万華鏡の模様が視界を覆う。地震はおそろしい。こんなに簡単に揺らぐ東京もおそろしい。また揺れた、これで月に何度目? なぜか朝方が多い。 おおかたの都民はちょっと地面が揺れたとしても、ああまたかと少し動きを止めるだけで、揺れがなくなればまたすぐに日常生活......
単語の意味
案じる(あんじる)
案じる・・・心配する。思い悩む。いろいろと考える。案ずる。
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眼がぐらぐらして動けなくなった
夏目漱石 / 吾輩は猫である
上ばかり見ていたので、急に目線を下げて立ちくらみがした。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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家が時化にあった漁船の帆柱みたいに揺れる
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ぐらぐら目まいしながら
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