氷をがりがりと噛み砕いた。《…略…》氷は一瞬、歯を突き刺すように冷たいけれど、やがて心地よい温度に変わって
朝井 リョウ / 僕は魔法が使えない「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:82% 作品を確認(amazon)
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冷たい味
かき氷
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前後の文章を含んだ引用
......、目の前に横たわろうとしているということだけはわかった。「だけど本当は伝わってなかったのかもしれない。なんにも、誰にも」 ナツ先輩は、冷やし抹茶を二口ほど飲むと氷をがりがりと噛み砕いた。なんとなく、俺もそれを真似た。氷は一瞬、歯を突き刺すように冷たいけれど、やがて心地よい温度に変わっていく。 ナツ先輩のまとう体温が、やさしい赤色になって目に見えた気がした。この人は魔法使いなんかではない、と当然のことを改めて俺は思う。「俺には伝わってますよ、先......
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かき氷の味、おいしさを伝える表現・描写(和菓子のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ショーケースの中のサンプルをよく見ると、純正のかき氷とは似ても似つかぬゴテゴテ厚化粧のフラッペ風のものが、〝かき氷〟として並べられている。《…略…》真ん中あたりは確かにかき氷だが、その周辺にクリーム、てっぺんにアイスクリームをのせ、オレンジやスイカやパイナップルの切れはしを飾り、かけてあるツユもブルーベリーあり、ペパーミントありという、変わり果てた姿になってしまっているのである。情けない。 昔好きだった女性に久しぶりに会ったら、夜の女になっていた、というような感慨を覚える。(夜の女は古いか) 昔のかき氷は清潔だった。 安物のカクテルグラス風の容器に、秀峰富士を思わせる形にかき氷が盛られ、その上にイチゴなら赤、メロンなら緑、レモンなら黄色と、ただ一色が白い氷の頂上ににじんでいた。 富士の脇腹には、へこみの少ない四角っぽい〝シャジ〟が突っこまれてあった。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
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つぶあんを四角に固めて薄い衣をつけて焼いただけの和菓子
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
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